どうも、みきです。
20歳の時に潰瘍性大腸炎と診断されてから
17年経ちます。
今は奇跡的に2年ほど症状は出ておらず
普通に生活できています。
今日は潰瘍性大腸炎とはちょっと関係のないお話です。
急きょ京都に行くことに
今年のお盆休みに
2泊3日の京都旅行に行きました。
なぜ京都かというと
夫の故郷が京都だからです。
(今、わたしたちは東京に住んでます。)
コロナや、次男と娘の妊娠出産が続き
なんだかんだで夫の故郷である京都に帰れていないことが
夫婦ともどもずっと気がかりだったんです。
それで
今年の夏は奇跡的に夫もわたしも休みで
(夫の仕事は現場関係でなかなかまとまった休みが取れません泣)
長男も夏休みだし
ちょっと弾丸ツアー的になっちゃうけど
「行くなら今じゃん!」
と言うことで急きょ京都へ行くことになりました。
そして夫の実家へ1泊して、
もう1泊はどこか旅館に泊まろう!
と言うことになりました。
なかなか宿が取れなかった
急に決まったことだったので
急いで宿探しをしました。
このときすでに8月の初めに入っていました。
RAKUTENトラベルで
大人→2
小学生→1
幼児→1
乳児→1
夕食→あり
朝食→あり
部屋風呂→あり
検索をかけると…
0件。
この検索結果に
無理はないです。
ギリギリで宿探しをした私たちが悪いのです。
お盆休みのシーズン真っ只中に
都合よくちょうど良い
宿が空いているはずがないのです。
計画的な人たちが
もっとずっと前からちゃんと予約をしていて
お盆シーズンの旅館はどこもかしこも満室なのです。
(そんなの常識ですよね。)
そうだよね…
そんなに世間は甘くないよね、泣
とすぐあきらめモードに
突入していたわたしに対して
夫はしばらく試行錯誤しながら
空いている宿がないか探していました。
わたしはというと、
ソファでうなだれながら
どうせどこも空いてないだろうと
やる気ゼロでした。
かろうじてEXPEDIAだったかトリバゴだったか
忘れてしまったのですが
その新規登録をしていました。
完全にあきらめていました。
そして20分ほど経っただろうか。
夫の頑張りが報われて
空室を見つけることができたのでした!!
ソファから飛び起きて
どうやって検索したのかと聞くと
「部屋風呂ありを、なしで検索した。」
とのこと
そっか、そんな簡単なことだったのか。
と感心しました。
少しの工夫で突破口が見える時って
ありますよすね〜。
そして出てきた旅館というのが
京都市にあるとてもキレイでステキな
旅館でした。
お値段も良心的だったので
(我が家にとってはとても贅沢でしたけど。汗)
即、予約しました。
よっしゃぁ!!
幸先良いぞ〜!!と
宿が取れて一安心。
そして宿が取れでつかのま
ふと気がかりな事がありました。
部屋にお風呂がないのは別にいいけど
娘(7ヶ月でやっとお座りができるくらい)とどうやって
大浴場のお風呂に入ればいいのだろう。
と言う事だった。
長男も次男も
赤ちゃんの時に
旅行した事がなく
今回が初めての試みだったのです。
わたしが髪や体を洗っている時
娘はどこにいればいいのだろう…
お座りをしようと思えばできるけど
何十秒しかできないし
まだ頭が重くてゆらゆらしてるし
少しも油断できない。
実際に自宅では何度もゴローンと倒れて
うぎゃぁああ!って泣くという
事が何度か起きていました。
同じことが大浴場で起こったら
大変だと思いました。
じゃぁ横に寝かせておけばいいのだろうか…?
それはあまりにも可哀想すぎるだろう。。とすぐに考えなおした。
きっと大浴場の床は
石で出来ているはずで
タオルを敷いて寝かせたとしても
きっと娘は背中が
ゴツゴツして痛いだろう
そしてもしかすると
誰かに踏まれたり
蹴とばされてしまうかもしれない…!
とわたしは思いました。
夫にもそのことを相談して
旅館に確認することにしました。
そしてわたしは電話をかけに外へ出ました!
なぜ外に出なくてはならかったのかと言うと
RAKUTENモバイルに変えてから
電話回線がとても弱くなってしまい
家の中では相手の声が聞こえなかったり
こっちの声が聞こえなかったり
と言うのが頻繁に起こっていて
非常に通話環境が悪化していたからです。
8月の真っ昼間でしたので
外に出ると灼熱地獄でした。
コンクリートの照り返しが強く
一瞬、電話をかけるのを断念しようかと
思ったほどでした。
そして旅館に電話をかけました。
プルルル…プルルル
「はい、〇〇旅館です。」
「あの…、先程ネットで予約した〇〇というものです。」
少し緊張しながら
わたしは、お風呂のことについて勇気を出して聞いてみた。
旅館の方はとても親切に答えてくれました。
「そういう事でしたら、お風呂がついているお部屋に変更いたしましょうか?」
さっきネットで検索した時はそのタイプのお部屋は満室だったのに空いている
と言う事が不思議だったけど
そこは何か旅館側の都合だったのでしょうか。
わたしは予想だにしなかった展開に驚きながら
そうしてもらうよう伝えました。
旅館の方はその後も
「ベビーバスもご用意できますよ。」
と言ってくれました。
なんて良い旅館なんだ…!とわたしは感動しました。
これが神対応というものなのか。
わたしは重ね重ねお礼を伝えて
電話を切りました。
そして気づけば数分だけ外に出ただけなのに
わたしは汗だくでした。
問題を解決できた嬉しさと
旅館が神対応だった素晴らしさを
夫にすぐに伝えたくて
いちもくさんで家に入り
リビングに入るやいなや
夫にこのことを伝えました。
「お風呂がついてるお部屋に変えてもらえたよぉ!!
しかもベビーバスも貸してくれるんだってぇ!!」
夫はソファに座ってスマホを見ながら
「そうなんや、よかったやん。」
わたし(え!!それだけ!?)
わたしが心の中で期待していた夫の反応は…
「えーーーー!!??風呂付きにできたん??
すごいやん!よかったやん!!ありがとーーー!!
旅館の人めちゃくちゃいい人やなぁ!」
くらいのものでした。
ですが返ってきた言葉は
「そうなんや、よかったやん。」
だけでした。
切ないですね〜。
こう言うことは
うちの夫婦によくある現象で
お互い様なところもあるので
そこまで悲しくはなかったですけどね…。
何はともあれ
娘のお風呂問題は解決できたのであります。
車で東京から京都へ
今回、なんと東京から京都へ車で行きました。笑
休憩を何度かはさみ片道9時間、汗
しかもわたしは完全にペーパードライバーなので
高速なんて、絶対に運転できない
ということで夫がかなり頑張ってくれました。
(本当にありがとう。)
なぜ車で行くことにしたかというと
・新幹線よりだいぶお金が浮くこと
・小さい子供2人分のオムツや粉ミルク
着替えなどの荷物が大量だったこと
・現地での移動に車が必須だったからです。
もし新幹線で行っていたら子供の手をひきながら
荷物も持つことになります。
大きなターミナルをその状態で移動するのは
想像しただけで大変そうです。
次男は2歳になったばかりで
手を繋いでいないと
一瞬でどこかへ走っていってしまうので
危険です。
そういった点でも
車の方が安全安心だと考えました。
深夜2時出発 ひさしぶりの高速道路
私たちは深夜2時に東京を出発しました。
なぜかというと
・京都に午前中に到着したかったということ
・深夜の方が渋滞の可能性が低いこと
・子供たちが寝ている間に距離を縮めておきたかったということ
そして出発日
深夜1時にアラームをかけてたのに
わたしは起きられず
夫に起こしてもらいました。
なぜなら、なんだかソワソワして寝付けず、
0時付近にやっと眠りにつけたからでした。
(いいわけにしか聞こえない)
そして自分にムチを打って身支度をして
夫と前日に玄関に用意しておいた荷物を手早に車へ詰め込むことに。
そしてこの作業をしながら
わたしは
かなり不安になっていました…!
この時、当たり前ですが深夜だったので
外はとても真っ暗な上に
雨が明けた後だったのかめちゃくちゃ
湿度が高く蒸し暑くて息苦しかったんです。
明るいうちは行き交う人たちの声だったり車の騒音
で割と賑やかな自宅前ですが
その時はとても静かで聞こえてくるのは
虫のチチチチ…という鳴き声くらいでした。
そういったいつも見慣れているはずの
自宅前がこの時、全く別次元の空間に感じられて
その雰囲気になぜか
わたしは気が滅入っていました笑
あと全然寝れなかったため
かなりグロッキーで立っているのもしんどかったです。
産後で精神がまだ不安定ということもあったし
いつもやらないことをやっているドキドキもありました。
あと事故に遭ったらどうしよう、重大な忘れ物をしたらどうしよう。
子供達に何かあったらどうしよう。
小さい子供連れて9時間のドライブとか
いろいろと大丈夫なのか…!?
と運転するわけでもないのに
ありとあらゆる不安材料を抱え込み
荷物を積んでいました笑
荷物をエッサエッサと詰め込む夫を横目に
わたしは心の中で
「やっぱり行くのやめようよ…。」
と打ち明けたい気持ちにまでなっていました。
全て投げ出したくなるモードに突入していました。
そうやって考えても仕方のないことを永遠と考えながら
なんとか荷物は乗せることができました。
そして次は子供たちを車に乗せました。
長男はもう大きいので自分で起きて
車まで行ってもらいました。
半目になりながらかなりスローで
サンダルを履いて
これまたかなりスローで
車まで歩いていました。
文句も言わずエライなぁ…
と感心しました。
こういう時、子供の強さに元気付けられます。
そして次に2歳の次男と
まだ7ヶ月の娘を
夫とそれぞれ抱っこして車に乗せました。
2人ともいつもと様子が違うことが
わかったのか
ワーワーギャーギャー泣きました。。泣
深夜2時に泣き喚く子供達を
荷物でいっぱいになった車に乗せていたので
夜逃げしているような気分でした…
そして子供たちも無事に車に乗せることができ
いざ出発。
出発と同時に体調不良に!
高速に向かう下道ですでに
わたしはかなり気分が悪くなっていました。
なぜなら約4、5年ほど高速なんて乗っていなかったし
真夜中だったし
何より幼い子供を乗せていることが
めちゃくちゃ怖かったのです…!
潰瘍性大腸炎とは違う、緊張と不安からくる
腹痛に少しづつなっていました。
(荷物と子供を車に乗せることに精一杯すぎて
最後にトイレを済ませておくことを忘れていました。)
勢いよく出発してハンドルを切っている
夫にわたしはこの事態を伝えられずにいました。
そしてついに高速乗り場に到着してしまいました。
実は我が家は、この時はじめてETCを使いました。
ちゃんと通過できるのかわからず
不安でした。
近づくムラサキ色に輝く『ETC専用』の文字…
……
無事に通過!!
「よかった…!」
と一安心。
(いつの時代を生きてるんだ笑)
そして高速でどんどん加速するスピード
久しぶりに感じるスピード感がとても怖すぎて
わたしはシートベルトを握りしめていました。
そして鼻から息を吸い、口からゆっくり吐くという
出産時に覚えたリラックスする呼吸法を繰り返していました。
スーーハァーーーーーー…
スーーハァーーーーーー…!
その様子に夫が気付き、
「どーしたん?」
と聞いてくれました。
この時夫はめちゃくちゃ笑っていました。
そして笑っている夫に事態を伝えました。
「高速に乗って早々申し訳ないんだけど次のサービスエリア寄って欲しい。。」
これを言われた夫の気持ちは容易に想像できます。。
私が夫の立場だったら
「えーー!?今高速乗ったところなんですけど!?」
とか意地悪なこと言ってしまうかもしれません。
だけど私が潰瘍性大腸炎という病気を患っていて
お腹が弱いことを夫は知っているので
特に責めもせず
「わかった。」と言ってくれました。
そしてサービスエリアに寄ってもらい
トイレも行き、なんとか
気持ちも落ち着き再び
出発したのでした。
初めての高速で
車の中に閉じ込められて
子供たちが騒いだり、泣いたり
トイレ行きたいよーと言い出したり
色々トラブルがあるだろうなぁ
と前々から心配していましたが
自分が1番お騒がせしているということに
気付き、しっかりしなければ!!
とこのサービスエリアを後にした時
やっと気合が入ったのでした。
改めて出発進行!!
静岡に入ったあたりで
前が見えないほどフロントガラスに滝のような
雨が降り注ぎ
運転が危険だったため
もう一度休憩に入りました。
その後も何度か休憩をはさみ
どうにか京都へ到着しました。
そして久しぶりに夫の実家も訪れることが出来たのです。
旅館について調べていたらホラーな検索結果
「遠くからよく来てくれたね」と
夫の実家にとても良くしてもらい
帰省できたことを
心の底から良かったと
思いました。
そしてドタバタも落ち着き
さぁ今日はもう疲れた
おやすみなさい
と寝ようと思った時
ふと明日泊まりに行く旅館について
調べたくなったのです。
そして布団に横たわりながらGoogleで
旅館の名前を入れて検索したら
Googleサジェストのところに
目を疑う文字が…
『〇〇旅館 幽霊』
!?
幽霊…?
わたしはどうしてもこれ以上詳しい
内容は見られませんでした。
だって、これ以上調べてわたしに
なんのメリットがあるというのだ!?
むしろ、検索をかけた自分を恨みました。
知りたくなかった。
そして何度やってもこの検索結果は
変わりませんでした。泣
ホラー耐性ゼロになっている件について
若かりし頃のわたしは
1人でも心霊系のTV番組や
ドラマ、映画を平気で見られるタイプでした。
むしろ好んで見ていました。
怖いのは怖いのです。
でもそのゾワーっとする怖さが
好きだったのです。
しかし!
子供を産み、母親になってから
ホラーを全く受け付けなくなってしまったのです。
わたしにもうゾワっという感覚は
不要になっていました。
比較的ホラー度が低めだと思う
『世にも奇妙な物語』レベルでも
気分が悪くなるほどになってしまいました笑
なのでこの検索結果は
絶対に知りたくなかったのです。
見なかったことにして
早々、眠りにつきました。
(この夜は疲れもあってよく眠れました。)
昨夜の検索結果を吹き飛ばすほど素晴らしい旅館に到着
旅館に到着すると
とても素敵な旅館でした。
チェックインも済ませお部屋に着くと
これまたとても広く素敵なお部屋で
なんの文句もつけようがありませんでした。
「あんな検索結果を気にしていた
自分が恥ずかしいぜ…!」
とわたしは久しぶりの旅館に興奮していました。
そしてすぐに夕食の時間になりました。
夕食は1階のロビーの横にある
お食事処で食べることになっていました。
久しぶりに食べた懐石料理は
どれも本当に美味しくて
わたしは幸せ気分MAXでした。
(↑実際の写真)
しばらくすると次男が飽きてしまったのか
騒ぎ出したので
部屋からお菓子とおもちゃを
持って来ようということになりました。
わたしが1人で取りに行くことに。
部屋へ向かうためエレベーターに乗りました。
わたしはその時、自分たちが泊まっている部屋番号を
自分が知らないことに気づきました。
そしてなんとなく5階だったような気がして
「5」のボタンを押しました。
(適当にもほどがある。)
そしてチーンと5階に到着して
ガガーンと扉が開くと
目の前に現れた景色は
なんと真っ暗。
そしてエレベーター内には、わたしたった1人だけ。
何これ。
こ、怖い…!!
昨今の電力不足のニュースも知っていたので
使っていないフロアの電気は消して
省エネしているんだということは
すぐにわかりました。
ですがこの時、またあの検索結果を
思い出してしまいました。
…『〇〇旅館 幽霊』…
動揺を隠しきれず、「閉」ボタンを連打しました。
とりあえず1階へ戻ることに。
(急いでもと居た場所に戻りたかった。)
エレベーター内には鏡があり
わたしは何だか見るのが怖くひたすら扉を
見つめていました。
久しぶりにゾワっと感を
体中に受けていました。
(勝手に感じているだけなんですけどね笑)
1階へ到着するまでの時間が
とても長く感じられました。
胸もドキドキしてきて
気持ちを紛らわせたいのと
早く部屋番号を知りたいという思いで
その場で夫に電話をかけました。
「あのさぁ、部屋番号ってなんだっけ?」
(あくまでも冷静を装って)
夫「そんなのも知らなかったん?何してるん。」
(いいから早く教えてくれ!!!)
とそんな早る気持ちでした。
そして無事に部屋番号を教えてもらい
お菓子とおもちゃを取りに戻ることが出来ました。
特におそろしい何かを見た訳ではないですが
どっと冷や汗をかいたのでありました。
久々の1人でゆっくりお風呂タイムだったはずが
そして食事も済ませ
あとはお風呂に入って
ゆっくりするだけに。
夫が長男次男を連れて
お風呂に行ってくれている間
わたしは部屋にあるお風呂に
娘を入れてあげました。
ベビーバスで暖かいお湯に浸かりながら
気持ちよさそうに
している娘を見て
本当にお風呂のある部屋に変えてもらって
良かった…!とひしひしと感じていました。
そしてお風呂から戻ってきた夫が
「ゆっくりお風呂入ってきたら」
と言ってくれたので
1人で大浴場へ行くことに。
1人でお風呂なんていつぶりだろう…!!
ウキウキしながらお風呂へ到着すると
女性2人が脱衣所にいました。
この時すでに夜10時過ぎていたからか
想像していたより人が少ないな思いました。
そしてわたしは
こういうシチュエーションが久しぶりすぎたからか
非常にその場で裸になるのが恥ずかしく感じていました。
その女性2人はなぜか着替え終わっているのに
話し込んでいました。
き、気になる。
わたしのことなんて絶対に見ていないのに
見られている気がして
いつもは何も考えずに
服なんて脱げるのに
なんか首のところが頭に引っかかって
顔面ストッキングの罰ゲームをやっているみたいに
なりそうだったり
ズボンの裾が足に引っかかって
倒れそうになったり
して悪戦苦闘したのです。笑
あれ?こんなに脱衣所で
服を脱ぐのって恥ずかしかったっけ
と考えてみたところ
わかったことがあったのです。
それは、いつも誰かと一緒に
大浴場のお風呂に来ていたということ!!
母親だったり、妹だったり、友達だったり
わたしは人生で一度も1人で来たことがなかったのです!!
この違和感の正体はそれだったのです。
今までは誰かと会話しながら
ルンルンしながら
こういうシーンを駆け抜けてきたんだと思いました。
1人というのはこんな時少し
淋しいものですね。
ですが!
今や3児の母親になったわたしにとって
たった1人でお風呂に入れるなんて
滅多にないチャンス!!
楽しもう!
気を取り直して
いざお風呂へ。
ガラガラと扉を
開けると
もわーっと湯気が立ち込めてきました。
この感じ久しぶりだなぁ!!と
ウキウキしながらあたりを見回すと
そこには誰もいませんでした。
大浴場を利用しているのは
わたし1人だけだったのです。
この時、すでに夜10時を過ぎていたので
もうみんな寝てしまっていたのでしょうか。
それとも部屋で宴会を始めていたのでしょうか。
ここでまたもや
思い出さなくていいのに
『〇〇旅館 幽霊』という
Googleの検索結果が頭をよぎりました。
友達と来ていたら
貸切だぜイェーイ!!
となるところだけど
今わたしは、たった1人なのです。
ハイタッチする相手などいないのです。
しかも頭の中が幽霊の文字でいっぱいになった
わたしにとってこの大浴場貸切状態は
求めていないことなのです。
わたし1人にはあまりにも広すぎる
この空間。
12席ほど洗い場があり
その前に鏡もずらっと並んでいました。
オレンジ色の少し薄暗い照明が
さらにわたしをビビらせていました。
こんなことなら、うるさくしてもいいから
次男を連れてくれば良かっただろうか。。泣
(と、とにかく今日は疲れたし、汗を流すとしますか…!!)
と気を取り直して
おそるおそる洗い場へ座るけど
心臓はバクバク
またもや鏡を直視できないでいました。
(鏡越しに何かを見てしまう気がして。)
目の前に高級な感じのボトルが3個あり
わたしはシャンプーと書いてあるのを確認し
2プッシュほど手に取り、
頭に乗せ、
うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!
と大急ぎで泡立たせました。
この時も怖くて目をつぶることは出来なかったです。
そして
シャーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!
と泡をすべて洗い流すと
髪の毛に異変が起きていました…
めちゃくちゃ
ギシギシに洗い上がっていたのです。
いやギシギシなんて可愛いものじゃない
ギッチギチ
でした。
指も通らないほどでした。
(おかしい。確かにシャンプーの文字を確認したはずなのに…!)
ボトルをよく確認すると
『ボディシャンプー』と書いてあるではありませんか…!!
ボ、ボディー!?
これはなんてミスを犯してしまったのだ、
私は体用の石鹸で髪を洗っていたのです。
ただでさえ
早く終わらせたかったのに
工程が一つ増えてしまいました。
泣く泣く再びシャンプーからする羽目に。
ゾワっと感を背中に感じながらなんとか一通り終わらせました。
湯船にはつからず、すぐに上がって
家族の待っている部屋に帰りたい気分でしたが、
大きな湯船を目の前に
このままつからずに帰るのも
もったいないという思いがあり
勇気を出して湯船に入ってみました。
ぽちゃん…
と隅の方で体を沈めると
自分の対角線上に
何かいるような気がして
気持ちが落ち着きませんでした。
頭の中で
稲川淳二風の声が流れ出しました。
(変だなーおかしいなぁー、さっきまで誰もいなかったはずの
大きな風呂の隅にですねぇい、髪の長ーい女が1人お湯につかってるんですねぇい
その女がそーっとこちらに近づいてくるんですねぇい…。)
この時自分がこのあとどんなことを想像していたか今となっては忘れてしまいましたが
こんな感じのことを考えてしまい2、3分で湯船から出てしまいました。
そしてエレベーターの時と同様
勝手に1人で怖がっていただけで
特に何かが起こった訳ではなく
無事にお風呂に入ることができたのでした。
子供を産んでから1人行動が苦手になっていた
今回の旅行を振り返って感じたことが
・母親になってから常に子供といるため
単独行動が苦手になっていた
ということです。
どこへ行くにも、子供たちがわたしの周りには
いて、それが常々とても大変だと感じていたが
今となっては、それがないと逆に落ち着かない
ということがわかりました。
あと、夫が運転を全て担当していたので
かなり旅行中、疲れていたなぁという印象です。
子供も3人生まれたことだし
そろそろ本気で車の運転を再開させないと
と思いました。
このブログで
自分の運転でこんなところに行ったよぉ
とかドライブしたよぉとか
そんな記事を書ける日が来るといいと
思いました。